2016年2月27日土曜日

ドイツと日本の生活、経済

敗戦国なのに日本とドイツという国は、現在は経済大国である。日本の方がGDPとか上だが人口も多いので、一人あたりではドイツの方が上だ。
90年代の中頃にドイツに住んでいたとき知ったのだが、大概のサラリーマンは金曜日になると午前だけ仕事して、午後になるとみんないなくなってしまう。どこに行くのかというとスーパーに買い出しだ。だから金曜午後の2時頃は混み混みだ。週末のお出かけのために食料を買い出しに行くのだ。
スーパーなどの商店は基本日曜日は休みだ。開いているのはガソリンスタンドだけだ。
また、年間30日の有給がドイツ国民には与えられており、しかもそれは取らなければならない。取ってない従業員がいると、会社に通達が行き、とらせないとペナルティが課せられると聞いた。実際、通達が同僚に届き、そいつは12月に入ったら早々にクリスマス休暇を取ってギリシャに旅立っていった。30日というと6週間なのだからすごい。
なぜドイツはこんなに効率が良いんだ。
埋め合わせをトルコ人や在独外国人が頑張ってるんだ、などと笑い話のネタにしていたが、どうもそれだけではなさそうだ。
ドイツに赴任する際に、3人のうち1人にしか労働ビザが下りなかった。どうしてなのかを調べて貰ったら、2人の担当の審査官が休暇を取っていたので遅れているのだそうだ。担当はアルファベット順に決まっていて、休みなら他の人が代わってしかるべきだろうと、日本人である私は思ったが、ドイツ人はそうではないらしい。
また、家族を呼び寄せた後、すぐに必要な家具はイケアなどでそろえた。その場で持って帰れるので便利だよと、古株の駐在員に教えて貰ったからだ。ただ、せっかくなので良いものだと評判のドイツの家具を欲しいと思った。でお店に行って、気に入った物があったのでお願いしたら、6週間掛かると言われた。しょーがない。これがドイツだと言われた。日本ではこんなことはないなぁと思った。
一方、日本では、大手スーパーが朝早くに来るであろう客のために7時開店したり、昔は正月はデパートも休みだったのに、今では正月からやっている。利用する側からすれば、便利は便利だけど、小売り・流通業は大変だよなあと感じてた。
最近、ふと気がついた。
ドイツでは、客が我慢している。手に入らなくても我慢している。その分、働いている側は自分のペースで仕事が出来てる。かたや、日本では、働き手が我慢して、普通なら3日かかる納期を2日に短縮したり、客も来ないのに朝の7時から開店したり、客の便宜を図っている。多分に無理で無駄な時間が多いのだ。
日本は、もっと仕事から自由な時間を取り戻すべきだが、そのためには、客が我慢する必要があるのだ。手に入らなくても待つ。そんなメンタルを手に入れる必要があるのでは無いだろうか。
我慢しすぎて、ドイツ人みたいに縦筋が深くなるのはちょっと嫌だが。


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