今、Covid19での累積死亡者数が三千人を超えた。これは例年のインフルエンザの死亡者数に相当する。しかもインフルエンザは冬季に集中している。ということを考えると、インフルエンザの重症患者たちは医療崩壊してしまっていた状態の中、インフルエンザで亡くなったことを確認された人数だということだ。つまりは、インフルエンザで重症化した命の瀬戸際になった患者のうち、医療を受けられずに亡くなった人達が多いのだということだ。
集中医療室のベッド数が、欧米に比較してかなり少ないことが公になった日本だが、以前から妊婦とかの命の瀬戸際に立たされた患者が、救急車の中で受け入れ先が見つからずに亡くなったというニュースを何度か見たことが在る。これが現状だったのだと、今、気づいた。
これは、日本は医者の数だけは多いが、命を救うシステムが脆弱だということだ。ドイツに住んでいた時、町医者がとても少ないことに驚いた。公的医療保険も在るらしいが、我々駐在員は別途毎月7万円払って私的保険に入っていた。当時多いなと思ったが、日本でも10万近く払っていたことに気づいて驚いた。そのドイツは大規模な病院が有り、そこにしっかりと命を救う人たち・設備があるのだ。フランスからの患者を受け入れていたくらいだからすごいものだ。
もう日本の保険システムはコスト的にもシステム的にも崩壊しつつ有り、本当に命が危ない人達を助けるためにリソースを投入すべきだ。町医者での診察は基本保険適用外にするくらいでいいのだと思う。
こんなときだから、変われると思う。政府が大鉈を振るう時が来たのだと思う。それをやってくれる人がいるのか。